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「携帯、気にしてるね?」
「えっ?」
「誰かから連絡が来るのかな?」
「ええ……まあ……」
曖昧に笑った私に、神谷さんは笑みを深くする。
違う、笑っているのに、目が違う。
さっきからずっと感じている神谷さんの変化が、何だか怖い。
何が、ってわけじゃなくて、肌で、何かヒリヒリしたものを感じ取っている。
「長瀬さん、かな?」
「っ、はい……」
「そっか」
言い当てられて驚きながらも、私の気持ちを知っている神谷さんに、そこまで隠す必要はないと思って頷いた。
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