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「お帰りですか?」
「あ、は、はい……」
突然の登場に対処できていない私に、神谷さんは言う。
「僕も帰るところなんです。良かったら飲みにでも行きませんか?」
「えっ」
さらりとしながらも受ける前提でのお誘いに、私は申し訳なく思いながらも返事をした。
「ごめんなさい、今日はちょっと用事があって……」
「そうなの? 今から?」
「いえ、今すぐではないんですけど……」
珍しく追撃してくる神谷さんに、困りながらも断りの言葉を返す。
すると彼は、笑みを浮かべて首を傾げた。
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