【最終話】不器用な獣同士の恋と罠

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  責められた長瀬の、綺麗な顔が歪む。 痛みを堪えるような、表情だ。 「あーそーだよ、間違ってたよ。……本当に、悪かった」 素直に謝るものだから、何も言い返せない。 黙った私に、長瀬が追撃してくる。 「言い訳かもしれねーけど……あのときフツーに告白して、お前、俺のものになったか? ならねーだろ?」 「そ、それは……」 あのとき、告白されてたら? ……たぶん、瞬殺で、断ってた。 『は? 何言ってんの? ありえない』くらいは言ったかもしれない。 ビジュアルが良くて、仕事もできて、女にモテて、そのうえ男にも嫌われない。 完璧超人みたいで、胡散臭い男。 よく飲みに行くようになった頃から距離は急速に縮まったけれど、それでもまだ、恋には遠過ぎる。 .
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