第1話

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ねぇ、どうして私たちの関係ってこんなにも曖昧なんだろう。 好きとか嫌いとか言える関係なのに・・・・ それが違う意味にはならない。 いや、違うもしかしたら私がしないようにしているかもしれない。 でも止まらない、溢れだす、伝えたい、触れたい・・・・ 気持ちだけが募っていく。 「好きだよ、辰也。」 寒い冬空。いつもの帰り道を彼と歩いていた。 私はわざとらしくつぶやいた。 ねぇ、気づいて・・・・ 本当は気づいてるんじゃないの・・・? 「・・・?俺も好きだよ、深雪。」 辰也は振り向いていつも見せる笑顔・・・じゃなく感情がわからない笑顔で言 やっぱり気づいてない・・・・ 分かってない・・・・ 「・・・違う・・・違う!」 なんで・・・? なんで・・・わかってくれないの・・・? 「私が言ってる好きは・・・特別な・・・意味なんだよ・・・。」 震える声を押し殺して涙ぐむ目で辰也をみた。 これで関係が変わってしまうかもかもしれない・・・ でも、言わずにはいられない・・・・ 届いて!・・・届いて!!・・・ 「・・・ダメだって、深雪。・・・そんなこと言ったら俺はもう深雪を幼馴染と しては見れなくなる。・・・」 え・・・? どういうこと?・・・ 私はそれ以上を望んでいるのに・・・ どうして、そんなこと言うの・・・?
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