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わたしはフジコ先生の胸元と
自分を見比べ、
「……胸が届かない場合は……」
「……。ドンマイ。
無理しなくて大丈夫」
「……はい……」
「次に」
先生は椅子にもたれ、
綺麗な足を組んだ。
「服装。これはかなり重要よ」
「はい」
「短いスカートを履くのは
誰でも思いつくんだけど、
意外と効き目があるのが、
ここなの」
フジコ先生は、
カットソーの襟元を
ぐっと引き下げ、
指でなぞった。
「……鎖骨?」
「そう。覚えておいて。
――男はだいたい鎖骨好き」
「…はあ」
『男はだいたい鎖骨好き』。
何かのキャッチフレーズみたいだ。
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