気だるそうな死神。

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おっさんが地面にへばり付く。完全にKOだ。 その女子をまじまじとみる。絹糸のような青紫色の髪。それをおさげにしているのもまたいいそんどもって…………すごく美人だ。 先程眼鏡かけていた女だとは思えなかった。 女がちらりとこちらを見る。 「………。…あなた誰?」 俺(?)を見て問う。 え。死神だから見えないはずなんだけど。え。 あたりを見渡す。俺のように現場をみたやつはいないようだ。 「えっと…さっきの見ちゃった~とか?だとしたら…見なかったことにしてくれる?」 俺は静かに頷く。というか頷くことしかできなかった。 そして勇気をふりしぼって聞いてみることにした。 「あの…俺が見えるんすか?」 「…は?」 思い通りの反応だった。ですよね。 「あ、すみません聞かなかったことにしてくださいそれでは」 早くここから立ち去りたかった。足早に駆ける。
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