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――…
―…
気づくといつの間にかカウンターにうつ伏せ眠っていた。
変な格好で寝たせいか少し首が痛い。
「んっ」
ゆっくりと身体を起こすと思いっきり腕を伸ばし凝り固まった背中の筋肉を伸ばす。
パキパキと小さな音がいくつかしたが、伸びたおかげで少しだけ楽になった。
「―――何時だ?」
カウンターに置きっぱなしにしてあった携帯で時間を確認する。
すでに6時近くで始発は走っている時間だった。
抜けきっていない酒と気だるさがズッシリと身体に重くのしかかる。
「あー、とりあえず帰ってシャワーでも浴びるか」
カウンターには飲み途中の酒と灰皿には吸殻の山。
昨日のことを思いだし自己嫌悪に陥りながらも、それを頭から振りきるように店を出た。
こんな日に限って朝日が眩しく、起きがけな俺に容赦なく襲いかかってきた。
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