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~王城・葛藤の間にて~
部屋の中には豪華な椅子に座っているこの国の王『アールグレイ王』とその横には王の側近の『勇者王グレイ』と『知恵の泉ユラ』と呼ばれる者が立っており、そこから階段の下まで一段毎に貴族や神官などが並んでいる。
そして一番下には、ボサボサの黒髪で服装もこの場所には似合わない服を着てアクビをしている男がいた。
アールグレイ王
「汝、タマタマルを勇者として認める。しかとこの国の為に励むがよい」
豪華な椅子に座っている王は一番下に居る男に向けそう告げた。
しかし…
タマタマル
「え~嫌だよ。疲れるし、揉め事は嫌いだし、何より面倒くさい」
王を見上げそう言う男。
普通であればこの瞬間首が飛んでもおかしくない発言だが、男には誰も手を出さなかった。
いや、正確には『出せなかった。』
男には王に対してタメ口で話せるぐらいの実力があった。
彼の名はタマタマル。
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