もどかしさ…

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――… ―… 「朝か―――」 疲れていたはずなのに一睡もできないまま、俺は朝を迎えてしまった。 でも不思議なくらい眠さも気だるさも感じない。 ただカーテンの隙間から溢れる朝日が、やけに目に滲みる。 もっと…… ずっと…… こうしていたいけど時計を見ると、もうすぐ6時。 「……もう限界かな?」 頬杖をつきながら諦めたようにため息をつくと、もう一度、目の前で気持ち良さそうに寝息をたてる美月を見つめる。 そう―――結局、美月を自分のアパートに連れ帰ってきたのだ。 美月を背負い、家まで送ろうとタクシーには確かに乗った。 でも途中で留守電を聞いた優弥から電話があり、家ではなく俺のところに泊めることとなったのだ。 .
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