期待と戸惑い

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「一体どこに行くつもりなんだか……」 ふっきったつもりだったのに、気づけば美月を求め無意識に駅の方向に足を進めてしまっていた。 思わず頭を抱え気味にその場に座り込む。 完全に自己嫌悪に陥っていた。 「何やってんだろ……」 深いため息をつきながら呟き、ゆっくりと立ち上がりかけた時 「衛くん!?」 突然、切羽詰ったような美月の声が耳に飛び込んできた。 ――え? その声に俺は驚きながら、その姿を確認するために顔を上げる。 顔を上げた瞬間、目に飛び込んできたのは当たり前だが美月の姿。 道路の向こう側で少し身を乗り出して俺の方を真っ直ぐ見ていた。 .
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