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ズクズクズクズク……
ズクズクズクズク……
昨日からずっと胸の奥がズクズクと鈍い痛みが俺を悩ませていた。
「――いってぇ……」
実際、差ほど痛くはないが治まることのない鈍い痛みに軽く胸を押さえる。
「何なんだよ……」
原因不明の痛みに苛立ちのようなものを覚え、つい悪態づいてしまう。
でも本当は分かっていた――その痛みの根源が何かを。
胸が痛みだしたのは美月が店を飛び出し、その背中を見送ってからだったから……
後悔?
罪悪感?
いや、それとも少し違う気がするが、ただ分かるのは原因が美月にあるということだった。
――何が悪かった?
昨日の自分の言動、美月とのやり取りを思い出してみる。
するとさっきよりも強い痛みが俺を襲い、同時に美月の歪んだ顔が目の前にチラついた。
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