期待と戸惑い

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ふと見ると周りに仕事の打合せをする者。 仕事の合間の休憩をとる者。 そう言えば今日は平日で、美月も普通なら仕事の時間帯だということを思い出す。 「そう言えば今日、仕事は?」 俺の質問に美月は微かに身体をビクつかせる。 「――えっと……」 口ごもりながら泳ぐ目に益々、怪しさが増す。 「もしかしてズル休み?」 「ちょ、子供じゃないんだからズル休みって言い方はやめてよ!」 ちょっと言い方がまずかったのか少しムッとした顔で俺に抗議しだした。 「じゃあ、ズル休みじゃなかったら何?」 俺の言葉一つに感情を左右されまくる美月が可愛くて、つい意地悪な言葉を投げかける。 「―――それは……」 真剣に困りだす美月に俺はニヤケる口元を隠し堪える。 .
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