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私はその声に答えることなく、衛くんに背を向けたまま寝たふりを続ける。
衛くんの指が私の頭を撫で、髪を一束すくう。
すごくドキドキした。
でもドキドキし過ぎて、堪えられず
「―――んっ……」
寝返りをうつフリをして衛くんの手を軽く払う。
「美月、起きたのか?水を持ってきたけど飲めるか?」
衛くんの手には水の入ったコップが持たれていて、起き上がろうとする私に手を貸してくれた。
「ありがとう」
私はお礼の言葉を言い、水を一口飲んだ。
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