みつき

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「気分はどう?」 「うん、大丈夫……」 手に持っていたコップを衛くんに返すと、起き上がったことによりずり落ちたブランケットを肩まで掛け直す。 「帰れそうなら前までタクシー呼ぶけど……」 それはさっさと帰れってこと? 「ごめん、まだちょっと頭がぐるぐるする」 帰りたくなくて私はまた嘘をつき、ソファーに横たわる。 「じゃあ、寝心地悪いと思うけど、もう少しここで我慢して。もう少しで店を閉めて家まで送るから……」 そう言い残して衛くんはまた店の方へ戻っていってしまった。 困らせたいわけじゃないのに…… 仕事の邪魔をしたいわけじゃないのに…… 結局、私は衛くんの手を煩わせてしまっている。 ―――嫌な女。 .
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