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「何を言ってるんだ。こんな状態の1人でなんて帰せるわけないだろ?」
「ごめんなさい……」
本当に格好悪いにも程がある。
そして、知らないうちにお酒に呑まれてしまうなんて情けない。
「ごめんね、ありがとう」
結局、立つのもやっとで1人で帰る自信もなく、衛くんの優しさに謝ることになってしまった。
「今、タクシー来たから……」
戸締りをするからと言われ10分ほど待っていた私に衛くんが言った。
私は衛くんに支えられながら店の目の前に停まっていたタクシーに乗り込んだ。
「気持ち悪くなったら言えよ」
そう言って私の頭を自分の肩にもたれさせた。
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