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衛くんの迎えを待ちながら私は自己嫌悪に陥っていた。
迷惑かけまいと思ったのに、結局、衛くんに迷惑を掛けてしまった。
しかも家のカギを無くすなんて、まるで子供みたいな失態を犯してしまった。
格好悪いにも程がある……
アルコールが抜けて冷静さを取り戻したと同時に冷えてくる身体。
私は寒さを堪えるようにしゃがみ込み縮み込んだ。
それにしても気になるのは衛くんからの電話。
奥歯にモノが挟まったようなはっきりしない感じが妙に気になった。
衛くんは迎えに来てくれる、と言った。
ただ衛くん自身ではなく代わりの人を寄越すというものだった。
誰かと訊いても友人だというだけで詳しくは教えてくれない。
それに……
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