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「よしっ!決めた!」
「何が?」
さっきより若干、声に張りが出た気がする
「クリスマスまでに女の子と仲良くなって、可愛い彼女作らな!」
突然の『彼女作ります』宣言
「はぁっ?何、それ?」
「見込みがないなら次行かなっ!もうすぐ俺ら受験生やし」
いや………
『受験生やから』って、意味分からんし…
それに、隣に『女の子』居るんやけど…?
「みぃはクリスマス、予定あるん?」
ないわ…
…って、『ない』ことはないけど…
慎ちゃんにご飯食べに行こって言われたけど………
それでも―――
あたしはアンタと一緒に居りたいもん…
「………ケーキは?」
「へ?焼けたら、持って来てくれるんちゃうん?」
………
「アンタになんか作ったらへんわっ!!!」
タイミングよく降車駅でドアが開き、勢いよく駆け降りる
後ろの方でハルの声がするけど、必死に走る風の音にかき消されてしまった
ハルのアホッ!
ボケッ!!
鈍感ッ!!!
バタバタと走り、自分家に飛び込む
走るのが苦手でも、人間やれば出来るもんやね
駅から自分家まで全力疾走したから、動く気力もなくなり自分の部屋に直行してベッドに倒れ込んだ
『ピンポーン』と鳴るチャイムの音が頭の中でぼやけて聞こえたけど、それが現実のものなのか夢の中のものなのか…
記憶が曖昧で、ハッキリ覚えていない
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