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ピンポーンというチャイムの音に、渋々体を起こし玄関に向かう
こんだけ時間空いたら、誰も居らんかな…?
ノロノロ移動したから玄関の向こうの相手は、もう帰ってしまったかもしれない
それでも、一応ドアを開けてみた
「遅いな」
そこに立ってたのは、さっき別れたばっかりのハル
「…何?」
せっかく来てくれたのに、『何?』はないやろ!
って、自分にツッコみいれたりして…
「いや………。俺、自分(みぃ)のアドレスとか知らんし…」
「………だから?」
「連絡したくても出来へんから、こーやって直接来たんやんか!」
早口でまくし立てられ、何て返事をしたらいいんか分からず固まってしまった
「あ………ゴメン」
とりあえず、首を左右に振って『大丈夫』と返事をしてみる
「クリスマス」
「うん?」
「手伝いに来るから、ケーキ作ってや」
「………うん」
ジワジワと込み上げてくる嬉しさ
心の奥の方から、温(あった)かくなってくる
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