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とうとう、この日が来た…
『クリスマス』
終業式の日―――
ハルに会うのが気まずくて、通知表をもらってダッシュで帰宅したあたし
ハルからは『何で先帰ったん?』ってメールがあったけど、それに対して『またクリスマスに会うんやから、別にいいやん!』って返事をしたら、それ以降音沙汰なし…
あぁ―――――
ホンマに来るんかなぁ~
そうして、モヤモヤすること3時間
2時を過ぎた時、チャイムが鳴った
ハル?!
慌てて玄関のドアを開けると、そこに立っていたのは慎ちゃんだった
「あ…れ…?どーしたん?」
「ヒドイな、みやちゃん…。約束………覚えてへん?」
約束………約束?
慎ちゃんと約束………
「あ゛っ!」
確か、クリスマスまでに返事くれって言ってた…気がする
「忘れてたっぽいな」
苦笑いしながら『遅くなったけど』と、頼んだバターサンドを手渡された
「あと、これ」
「開けていいん?」
コクコクと頷く慎ちゃんの前で手のひらサイズの袋のセロテープを剥がす
鈴の音がするから、キーホルダーなんかな?
開けて出てきたのは、マリモのキャラクター
「う~わぁ~。これ、めっちゃネタやん!」
「そーか?可愛(かわい)ない?」
………
この下半身の膨らみ具合と、このニヤけた顔…
いくら売れてるからって言っても、好き嫌いがあるやろ~
ヒョイとつまみ上げると、いかにも…な感じで、あたし的にはイマイチ…
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