勇気を振り絞って…

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「ハル」 「あーっ?何?」 のけ反ったまま返事をするハル 「だから、ハル」 「何やねん」 天井を見上げてた顔が、ようやくこっちを向いた 「言ってるやん」 「だから、何が?!」 白黒はっきりさせたい性格やからか、ちゃんとした言葉がないとイラッとするのは相変わらずみたいで、眉間に皺を寄せたまま声を荒げる 「自分が言い出したんやろ?」 「だ~か~らぁ~!!!『何が』って聞いてるやん!」 ホンマ…何でこんなに短気なヤツ好きなんやろ… 自分のツボにハマった理由がイマイチ分からんけど、今まで生きてきたうちの半分は、この男が好き きっと『男らしさ』とか、何気に『物事に一途なトコ』とか『不意に見せる優しさ』…とか、その辺に魅かれたんかな… ………多分 「あたしの好きな人」 「へ?」 「………」 「………」 「………」 「………」 必死に何かを考えてるらしい 顎に手を当てて、あたしをジッと見ている 「は?」 ようやく理解したらしく、目を見開いて前のめりになる 「え?お…俺?………みぃ…がっ?」 自分を指し、戸惑いながら首を傾げるハル 黙って何回か頷くと、『え―――っ?!』と驚きの声を上げた
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