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「別に返事くれとか言わんし、だから何…とか考えてへんから」
ニッと笑ってハルを見ると、まだ放心状態みたいで間抜けな表情をしている
「変な顔」
「へ…、お…お前が変なことっ!………変…とか…ちゃうな…。悪い………」
ポツリと呟いたあたしの言葉に勢いよく顔を上げ、まくし立てるように喋り出したかと思うと、突然失速して俯いた
「えーよ、別に。気にしてへんから」
「そのっ…。まさか、そんな風に思ってるなんて思わんくて…」
手の甲を口元に当てボソボソ喋るハルの耳が赤い
表情はここから見えへんけど、耳と同じぐらい赤い顔してるんやろうな…
「………」
「………」
「………」
また沈黙が訪れる
「みぃ…」
「んー?」
「あんな………」
「何よ」
相変わらず俯いたままだ
「正直、みぃのこと…そんな風に見たことなかってん」
「うん…知ってる」
「知ってる?!」
「だって………いっつも一緒に居るんやもん。態度見てたら分かるわ」
「そ…そうか」
『そうやな』『いや…』『あ………でも…』と、ブツブツ繰り返すハル
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