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パンッ!パンッ!パパンッ!
クラッカーが弾ける音がして、あたしもハルも体を硬直させた
「な、何っ?!」
「えっ?えっ?!」
音のした方を見ると、そこには慎ちゃんとお母さんが立っている
リビングのドアが開いたことに、まったく気付かんかった
「いやぁ~。青春してるなぁ~」
「ホンマにね」
「まさか、都が晴翔くん好きなんて思ってもみんかったわ~。おばちゃん、てっきり慎ちゃんかと…」
「僕も、だいぶみやちゃんのこと可愛がってきたんですけどね~」
向き合って喋る2人
「ちょ…。何なんよ、これ…」
お母さん…今日、お父さんと朝から出掛けたんちゃうん?
そんなことを思ってると、リビングのドアから姿を見せたお父さん
「チキン買って来たで~」
なんて笑いながら…
「さっきのクラッカー、ホンマやったら食べる前に鳴らそう思ってんけど…。何かえー感じやし、OKやったら鳴らしたろうかな~って思って。まぁ…結果オーライってトコやね」
お母さん………
何でそんなに軽いん?
「ってゆーかっ!!!盗み聞きせんとってや!」
ふと我に返る
家族に告白現場を観察されてたなんて、死ぬほど恥ずかしい
「ま、えーやん。終わったこと今更どーこー言ってもしゃーないやろ?それより食べようや。ケーキ焼けたんちゃうん?ピザも買って来たで」
お母さんとお父さん、それに慎ちゃんまでキッチンになだれ込んできて、急に騒がしくなる
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