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パパが帰ってきたのは、それからしばらくあとだった。
いつもは夜遅くまでお仕事をしてるパパが、今日はこんなに早く帰ってきて、お巡りさんとお話をしていた。
やがて、お話が終わったパパが、僕のところにやってきた。
「透……」
その時、僕は怒られるんだと思った。
パパはいつも怖くて、僕が悪いことをすると、怒鳴り付けてげんこつをしてくるから。
でも、今は怒って欲しかった。
悪い僕を叱って、ひっぱたいて欲しかった。
でもパパは何故か泣きながら、僕のことをギュッて抱き締めたんだ。
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