59人が本棚に入れています
本棚に追加
/24ページ
私は、込み上げる笑いを必死でこらえた。
よく見ると、ご丁寧に机の上に手紙まで置いてある。
『そんな恰好で寝ていては風邪をひきますよ? あなたのストーカーより』
もう、失笑せずにはいられない。
私がいつでも監視されているのだということを印象付けて、恐怖感を煽る演出だと思うが、それにしてもうかつ過ぎる。
眠ってしまった時間は覚えていないが、長く見積もっても大体一時間くらいだろう。
とすると、ストーカーは一時間の間にこんな手紙を用意し、私の家に来ることができる人物だといえる。
恐らく実際は、そこまでの時間はかからないのだろう。
ギリギリに踏み込んで私が起きたりしたら、相手にとってシャレにならないのだから。
犯人はやはり、すぐ近くに住む人物。
ふふっ、面白くなってきたじゃない。
最初のコメントを投稿しよう!