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俺の父親は、警官だった。
いつも真面目で、町の人にも気に入られていたという。
しかし、一人で交番に詰めているときに、足を滑らせて転倒し、帰らぬ人となった。
ハードな勤務が続いて疲れていたことや、他に誰もいなかったことなどが重なった不幸な事故だったと説明を受けた。
どんなに立派な人でも、死ぬときは本当に簡単に死んでしまう。
俺は幼いながらに、この世の不条理を感じたのだった。
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