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「な、なんのつもりだよ! 来るな、ケーサツ呼ぶぞ!」
「ちょっと樹、なんなのよこの女! 信じらんない、何とかしてよ、マジで!」
私の知らない女が、樹に裸でしがみついている。
ふざけないで、樹と呼んでいいのは私だけ。
樹に愛される資格があるのは私だけ。
私だけなのよ!
「お前だな……? 樹を汚した悪魔はお前だな!!」
「いや、来ないで、許してえ!」
私が近づくと、涙目で命乞いを始める。
なるほど、認めたのね?
自分が悪魔だって。
「悪魔は死ね、悪魔は死ね、死ね、死ね、死ね!」
「やだ、やだやだやだやだやだやだやだやだああああああ!」
叫ぶ女の不浄な身体に、ナイフを突き刺す。
汚れきった血液が、辺り一面に飛び散った。
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