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「どうしたの、響子。暗い顔しちゃって……」
職場で、香澄が心配そうに声をかけてくる。
それもそのはず、一睡もしてない私の顔には深いクマができてて、あからさまに疲れを演出しているのだから。
「うん、大丈夫……ちょっと眠れなくて……」
憔悴しきった声で、そう答える。
ストーカーがどこで見ているか分からないのだ。
一瞬たりとも気を抜くわけにはいかない。
「そうなんだ……。あ、今日の仕事は私が代わりにやっておくから、響子は無理せずに帰った方がいいよ」
「そう……? 助かるわ、ありがとう……」
友人の親切を素直に受けて、弱っていることをアピールする。
さて、これでどういう行動にでてくれるのかしら?
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