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ズタズタに引き裂かれたソファーに一人で寝そべる時間は、まるで身体がふわふわと浮いているようで、心地よかった。
不安や苦悩ですら、今はまるで甘いアイスに混ぜ込まれたミントのように、快い刺激として受け入れられる。
そう、私はある意味ストーカーに救われているのかも知れない。
奴が私の敵として存在していることで、私は度重なる衝撃から、何とか自我を守れているのかも知れないのだから。
うつらうつらと、夢の世界に落ちかけたところで、インターフォンが鳴る。
さあ、今宵は誰が私を楽しませてくれるのかしら?
私はニイッと口角を吊り上げると、ゆっくりと玄関に向かった。
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