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「香澄……あなたなら、私のことを裏切らないよね……。もう、話せるのはあなたしかいないの」
荒れ果てた部屋を見て呆然とする香澄をぎゅっと抱きしめて、涙を流す。
見てなさい、ストーカー。
全てがあなたの思い通りになるとは思わないで。
「どうしたのよ、響子……! ねえ、どういうことなの!? 話してよ!」
香澄が振り向いて、私の肩を掴み、まるで叫ぶように問いかけてくる。
対する私は、俯いたまま玄関へと促した。
「場所が悪いわ……。ファムへ行きましょう」
行きつけの喫茶店の名前を告げて、香澄を連れ出す。
さて、ストーカーさん?
この私の行動に対して、あなたはどう動いてくれるのかしら?
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