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「ストーカー……?」
冷たい紅茶を口にしながら、香澄が神妙な面持ちで私に問いかけてくる。
私は辺りを確認……するフリをしながら、声を潜めて香澄に答えた。
「うん……ずっと監視されてるの。ちょっとした弱みも握られちゃって警察にも相談できないし……。でも、まさかこんな……怖い!」
私はテーブルに突っ伏して嗚咽をあげる。
そんな私の背を香澄が優しく撫でてくれた。
「大丈夫、心配しないで! 私が絶対に響子を守ってあげるから」
「ありがとう……ありがとう!」
力強い言葉をかけてくる香澄に、私は心底嬉しそうに顔を上げる。
さあて、これで準備は整った。
ストーカーは、自らその姿を現すことになる。
――最後に笑うのはこの私よ!
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