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でも――……
私は、勝ち誇った表情の響子を思い浮かべて、口角を吊り上げた。
私にだって、意地がある。
私にだって、プライドがある。
ただ響子の思い通りに生きて死んでいくなんて、そんなのは悔しすぎるじゃない。
だから私は、最後の最後に彼女にささやかな抵抗をする。
それは本当にささやかな抵抗。
でも、響子に致命的なダメージを与えられる可能性だってある。
そう、私は嘘を吐く。
彼女に気づかれないように――
彼女が、〝たった一つの過ち〟を犯していたことを――
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