終息への集束

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  ―◇陽明◇― 「抜かりはない……な」 ――自室。 俺は一人、机に向かって計画の確認をしていた。 このパーティーは、俺の人生最大の見せ場となるだろう。 響子に、俺が最も輝く瞬間を見せ付けるのだ。 偽りの教祖でもなく、ビジネスパートナーでもない、一人の男として。 響子の心に刻み付けてやるのだ。 しかし、その前にやらねばならないことがある。 俺は机の上に広げた、遠山のメモ帳を眺める。 ここに記されていた事実は、俺にとって驚くべきこと。 そして、忌々しき事実だった。
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