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「よし、透が入ってきたな? これから響子以外は誰も入れるなよ」
入り口に配置しておいた信者に連絡を入れ、俺は席を立った。
今日、このことを知らせてあるのはあの信者だけだ。
今回ばかりは、出来る限り誰の手も借りたくない。
俺が俺自身の力で羽ばたけるように。
それに対する挑戦なのだ。
これでもし、警察に追われることになっても構わない。
いや、そもそも既に俺はそういう身になりつつあるかもしれない。
しかし、そんなことは関係ない。
全ての試練を跳ね返し、その先の未来を掴む。
どん底からここまでの地位にのし上がったことを考えれば、何もかもが不可能では無い気がしていた。
「さて、パーティーの始まりだ」
俺は零れる笑みを隠すこともせず、ゆっくりと扉を開いた。
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