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―◇透◇―
「パーティーの参加者ですね、どうぞ」
入り口に立っていた信者の人が、僕に頭を下げて扉を開けてくれる。
僕も合わせてお辞儀をして、中に入った。
巨大な扉の中は、思っていたよりも殺風景で。
いや、勿論家とかに比べれば、よっぽど変わってると思う。
教祖の陽明の肖像画が飾られていたり、階段の手すりが金メッキだったり、床が大理石だったり、なんというか洋館のような感じかな?
それにしても、僕が違和感を覚えたのは、その静けさだ。
今日はパーティーなのだから、それなりに賑わっているものだと思っていたのに……。
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