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「ぐ……っう!」
四階の階段を落ち切って、三階に到達する。
この時点で、全身が激痛を訴えている。
階段の角にしこたま打ち付けられた肩や腕。継続する回転に脳みそが揺さぶられ、平衡感覚すらもう無い。
でも、挫けるわけにはいかない。
動きを止めれば、待つのは死ばかりなのだから。
「逃がすかあっ!」
そのとき、陽明が叫びながら何かを投げてくる。
その瞬間、階段を転がり落ちる僕の動きが止まった。
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