決着、そして暗転

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「くああっ……!」 陽明が、咄嗟に腕を振り上げて僕の鉛筆を防ごうとする。 結果、喉元に突き立てるはずだった鉛筆は陽明の腕に突き刺さる。 痛みに一瞬力が緩んだ隙に、僕は陽明の腕から逃れ、また階段を転がり落ちた。 「このガキがあっ!」 我を忘れた陽明の叫びなんて、気にしている余裕はない。 二階を通過し、一階の床が見えてくる。 もう少し……もう少しだ!
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