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私は止まらない涙を拭うことも無く、車を走らせていた。
この涙の理由は、私のやってきたことがばれてしまったからではない。
はたまた、森さんとの結婚がダメになったからでもない。
もっと、根本的なものなのだ。
やがて、見慣れた我が家が見えてくると、私は車を止める。
そしてノートパソコンを自宅から持ち出すと、すぐにまた車を走らせる。
ここまで来て、誰にも邪魔立てはさせない。
目的地は、既に決まっているのだから。
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