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「おはようございまーす!」
次の日の朝、茜が元気良く事務所の扉を開ける。
「やあ、おはよう。昨日は楽しかったよ、ありがとうね」
俺が微笑などを向けて挨拶をすれば、茜が顔を真っ赤にして首を振る。
「い、いえいえ! こちらこそご馳走してもらってすみません! いつか私がデビューしてお金に余裕が出来たら、今度は私からご馳走いたしますねっ」
「いやあ、それは嬉しい。楽しみにしておくよ」
「はい! あ、天道さんはどんな料理が好きなんですか? 私、結構色々な店を知ってるんですよ。フレンチ、和食、中華。あ、ホテルのレストランなんかも……って、あ、ホテルってそういう意味じゃないですからね……!?」
茜が来るはずのない未来を楽しげに語っている途中で、事務所の扉が乱暴に開かれた。
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