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まず、彼がなぜあの場所で車を止めたのか、それが不可解だ。
特に何があるわけでもない、暗い道。
誰かが飛び出してきたわけでもないらしく、ブレーキ痕もなかった。
更に、警官である彼の首をへし折って殺せるような人間がどれほどいるだろうか。
他に目立った外傷はなく、死因は頸部骨折に間違いはないのだから。
しかし、笹見が最も気になっているのは、全く別のこと。
彼が持っていたはずの、過去の事件にまつわる資料が、根こそぎ消えていたことだった。
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