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結局、警察ではどうすることもできないのだ。
大石の脳裏に、絶望にも似た思いが広がる。
警察が、幽霊などというものを認めて対処するはずがない。
だが、この事件は明らかに人でないものが関わっているのだ。
このままでは、更に犠牲が増えてしまうかも知れない。
だったらどうすればいいのか。
自分が、何とかしなくてはならないのではないか。
自分が恋焦がれた少女が罪を犯しているのなら、それを理解できるのは他ならぬ自分なのではないか。
まだ、情報が足りない。
しかし、あの可憐な少女にここまでのことをさせている理由が、必ずあるに違いないのだ。
ならば、調べ上げて見せる。
大石の胸に、決意の炎が宿った。
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