隠し続けていた罪-2

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「すみませーん、いないんですか?」 呼びかけながら家の周囲を歩いていると、不意に開け放たれた窓があることに気付く。 鼻をつく煮物のような香りが強くなる。 どうやら、あそこがキッチンのようだ。 「すみません、どなたかいらっしゃいますか……?」 大石が、窓に向かいながら、先ほどよりも大きな声で呼びかける。 料理の匂いがするのだから、誰かがキッチンにいるはずだ。 そう思い、窓を覗き込む。 しかし、すぐに大石は後悔することになる。 ――そこに見えた物は、あまりにも凄惨な光景だったのだ。
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