首折り姫の嗤う島

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暑い夏の日だった。 私たちはその日、都会で暮らすためにこの狭い島を出る予定だった。 私たちが乗った駅からフェリー乗り場までは、電車で十数分ほど。 家族で談笑などしながら、何事もなく到着するはずだったのだ。 ――あの少年さえいなければ。
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