最後の鬼ごっこ
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大石はもう一度辺りを見回し、少女を追う。 十数年来の鬼ごっこは、やはりなかなか決着がつかない。 しかし大石は信じていた。 彼女が、自分の味方であることを。 まるで子供の用に、彼女のことを信じていたのだ。 「嘘ばっかり」 少女の声が響く。 そのとき初めて大石は気付いた。 眞砂子の瞳が、笑っていないことに。
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