最後の鬼ごっこ

7/13
前へ
/27ページ
次へ
「あっ、あっ、あっ、ああああああああ!」 瞬間、眞砂子の母親が絶叫を上げる。 直角に曲がった首をガタガタと揺らし、瞳からは血の涙が顔の真横を伝って流れ落ちていく。 そしてそのまま、猛スピードで笹見の眼前に走り寄った。 「うわああああ!」 笹見が慌てて銃を乱射する。 しかし、顔に穴が空こうが目を弾き飛ばされようが、眞砂子の母親は動じない。 あまりにも冷たい手が、笹見の首筋に伸びる。 「やめろおおおお!」 その時、大石が無数の手をかいくぐって叫び声をあげた。
/27ページ

最初のコメントを投稿しよう!

47人が本棚に入れています
本棚に追加