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雪が降るその日に
「私達、きっと本物の家族じゃないんだよ。」
同じように育って、同じように暮らして、着るものも食べるものも一緒で、全てが似てるって勘違いしていた凛が、僕とは違うって気付いた。
それはとっても寒い冬の年で、それまで使っていた「凛ちゃんはね……」そんな呼び方を捨てた凛の言葉は重くて、遠くて……。
倒れちゃったママと、重なったんだ。
でも、繋いだ凛の手が、冷たくて少しだけ震えていたことも、僕はその時気付いていた。
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