第1話

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女性がスカートを履くことには僕は肯定するのだが 勘違いしないでいただきたいことがある… それはビッチになり過ぎないようにしていただきたいということなのである どこからがビッチかというのは線引きが難しい あくまでも自然にスカートを履いていることが望ましいのだ スカートに履かれてしまってはだめだ あざといものや男性を意識しすぎているものは避けなければならない… 短ければいいというわけではない… 最終的に スカートとそれを取り囲むすべての要素を 止揚させベストな状態を作る必要がある そして… その定義というものを僕が作らないといけないのだろう… この定義を論文で発表すればノーベル物理学賞は問題ないだろう… このことは神が僕に与えた使命 そしてこのスカート研究所所長の僕の任務でもある… この研究には時間がかかりそうだ 国が予算を用意してくれないだろうか… まず100人の女性にさまざまな髪型や服装をし 1ミリ単位でスカートの丈を調整していく そして さまざまなタイプのスカートを履かせることになる 身長 年齢などを考慮して研究する 一日中 一人ひとり僕が目で見て判断する 機械的に判断できるものではない その使用者のすべての外的要因や社会情勢や時代背景、その人物の人となり、社会的所属などをすべて知る必要がある それほどまでに繊細なものなのだから 膨大な時間と研究費を要することになるだろう… しかし他に正確に判断できる資質と技術を持った者が他にいるだろうか? そのことを考えてほしい… そして一人ひとりの女性に対し 正しい履き方や服装についてもレクチャーしなくてはならない… 特にブーツを履いている場合は間違えてしまうとそれ自体がビッチになりやすい場合が多く注意が必要である その調整は一朝一夕では済まされないだろう… しかし僕が一人ひとりに対しこれを解明していかないことには 女性は自分自身で気づかないうちに 自分のイメージとは違うイメージを男性に与え続けることになる… 女性にとって大きなマイナスになるには間違いない そして これは国家規模で何兆円段位の経済的損害を与えることになる これは一刻を要する問題なのだ…
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