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「大丈夫かな……。なんかすごく適当だった気もするけど……」
「へ、平気よ!たとえ間違ってても死にはしないから」
私たちは天体観測をする事にした。
二人で楽しめる何かがあれば良いが、この辺りは森ばかりで何もする事がない。
そこで思い出したのが、お爺ちゃんと天体望遠鏡で星を見た事。
何もない分明かりの少ないこの周辺は、天体観測をするにはもってこいの場所。
望遠鏡を使わなくても煌めく星がよく見える。
東京の空は町のネオンに掻き消されて、星なんてほとんど見えなかった。
だからこうしてまともに見る星空は、私にはとても久し振りで、懐かしい光景だった。
だからという訳ではないが、特にする事もなかったので私は彼と天体観測をする、という運びになったのだ。
「じゃあ奏樹からどうぞ」
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