第1話 突然のkiss

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私は 一週間前、 親の海外赴任とかってやつで ニューヨークにやってきた。 そこで 知り合ったのが……… フィリア、 ナックル、……マリー。 そして、こいつ。 ヴィクター。 みんなみんな 会う人がセレブばっかり。 「はあ? 信じられない」 「なんだその言い方は。放って帰ってもいいんだぞ」 「……………」 泣きそう。 ただでさえ不安なのに。 こいつのせいで。 こいつのせいで。 「……フッ。おまえの日本の彼に見せてやりたいな、この姿」 「はあ?」 「そうだろ?」 いま、笑ったよね? 最低!! しね!! 3回しね!! 「………ほんとに最低ね。もう、いいわ」 「は? おい、歩いて帰るのか?」 「……。あなたに関係ない」 ドレスの破れた箇所を押さえながら 私は立ち上がる。 ヴィクターは その様子を見ている。 「……関係ないが、表にはマリーがいるぞ。アイリーンも」 「!」 「…………おまえがいいなら、俺は戻るけど?」 やってきた ニューヨークで待っていたのは…… 壮絶なセレブたちの世界。 男女間は 思っていたより 日本より遥かにぐちゃぐちゃで。 私は なぜか、その中に…… 引きずり込まれてしまった。
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