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数日後。
「ねえ華子」
私は、
フィリアと学校のカフェにいた。
「今日、ナックルのパパの関係のクルージングパーティーあるけど」
「またパーティー!?」
「くるでしょ?」
そんな
当たり前のように言われても。
クルージングパーティーって。
相変わらず、どんな世界よ。
クルーザーなんて
私、乗ったことないわ。
このセレブたちのことだわ。
テレビで見るような船に違いない。
「もしかしてクルーザー苦手?」
「苦手っていうか」
クルーザー乗ったことないし
船だって長時間は乗ったことない。
船酔いするかもしれない。
「今日なにか予定あるのか?」
「!」
声に反応して
テーブルの前に立つ二人組みを見上げる。
ナックルと……
久々に見かけたヴィクターだった。
「ハイ、ナックル。ヴィクター」
「ハイ」
フィリアが挨拶をする。
私は、
ヴィクターから顔を逸らす。
「前に言ってたドレス着てくればいいだろ」
「………」
「オレンジのドレス。俺にも見せてみろよ」
そんな私なんかお構いなしに
彼は、そう言った。
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