第6話 まさかのheart break

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痛い。 掴まれた肩と、 ドンッと壁に押し付けられた背中が。 彼は 私の首筋に、唇を寄せた。 ひどいな。 たぶん、礼弥と同じところ。 なんて乱暴な人なんだろう。 自分勝手で…… 好きに構うくせに、私の気持ちは無視。 「い、痛いよ……ヴィクター」 それなのに ドキドキしてしまう私は、終わってる。 おかしいんだ、きっと。 スッと、離れたヴィクター。 首筋が、痛い。 きっとくっきり赤い痕が残ってる。 「嫌なら突き飛ばせばいいのに、おまえはそれをしない」 「…………」 座り込んでしまってる私に ヴィクターは、言い放った。 こんなに彼が冷たいのは 初めてかもしれない。 「キスも拒まないし」 「それは………」 「押し倒せば、それも受け入れるんだろうな」 私は ヴィクターとは、そんな関係じゃない。 キスだけ。 それも、おかしな話だ。
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